新規事業ご報告

2019年6月30日 Giftメルマガより全文抜粋

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こちらのメルマガを小山以外が執筆するのはNPO法人Giftの歴史上初かと思います。

初めまして。Giftの荒川です。

1994年生まれで、現在社会人4年目の年です。NPOの中間支援業務を3年近く行い、時に学童保育の現場や介護施設、若者支援の広報や調査研究業務など、わずか3年ですが、NPO業界の様々な立場でお仕事をさせていただきました。

Giftは大学卒業時に、あと2人のメンバーと一緒に設立した団体です。設立して2ヶ月ほどで事業の方向性が合わず、経験値がなかった僕は離れることになります。

その後も何度か復帰しようとしますが、いまいち流れに乗り切れずにいました。

今年の2月23日。「ささやまミーティング」という合宿型のイベントがあり、そこで小山とGiftのこれからについてかなり密に話をしました。その話し合いの中で、Gift解散の話も出ました。それほどまでに継続することが難しく、方向性を見失っていました。

しかし、その話の時に小山が「今、寄付をしてくださっている皆さんを裏切るような結果にはしたくない。例え、いただいた分のお金を返したとしても気持ちに応えられていないのであれば、それは裏切っているのと同じ」という強い意志を語りました。

そんな背景があり、現在、僕たちはFirst Giftという名前で助成プログラムを開始しました。Firstというのは2つの意味を込めています。

1つ目は団体様が存在意義、戦略、活動、会計について一貫した説明をした上でお金を出す「最初の寄付者」というイメージです。もちろん、助成プログラムでなので、実質的には寄付ではないのですが、そんな気持ちで取り組んでいます。

もう1つの理由は、事業や戦略の実行は最初の一歩が難しいからです。信頼も実績もない中、構想と思いだけで始めるとき、必ず最初の資金調達に困ります。しかし、社会を変えるためのその一歩を支援しないと社会が変わっていくことはありません。継続する中で結果がついてくれば支援してくださる人は増えていくと思います。だからこそ、そんな最初の一歩目を応援したいとの思いでFirst Giftとつけました。

こうして生まれた0歳の助成プログラムですが、6/30現在、1回目を終えようとしています。速報的な形にはなりますが、その結果をご報告させてください!

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First Gift 2019年春季助成の審査が終わりました。現在、各団体と最終調整に入っており、調整が終わった団体は明日、7/1に交付することになります。結果をまとめると以下のようになります。

助成総額:600,000
申請団体:7団体
交付団体:4団体
交付分野:障害(3)、こども(1)、環境(1)

交付団体の紹介
1、インフォメーションギャップバスター(交付額:30万円)
課題:聴覚障害を持つ方が電話をできないこと
方針;電話リレーサービスの普及
活動:議員を通じた国の制度へのアプローチ
荒川の所感:かなり緻密に勧められてきた計画を持っておられる団体です。日本財団との連携などこれまでの実績もあり、今後も国の制度を動かしていく団体様です。申請書を読ませていただく中で僕自身学ぶことが多かったです。詳しくはこちらから(http://www.infogapbuster.org/?p=2785

2、SUPLIFE(交付額:10万円)
課題:障がいを持つ子どもとそうでない子どもが分離されている
方針:子どもたちに「一人一人みんな違って、それが当たり前」ということを理解してもらう
活動:交流イベント(月1回)、啓発イベント(年1回)実施
荒川の所感:申請書を読みながら障がいを持つ子どもの親になるということの複雑な感情体験がこみ上げてきました。こちらのURLから全文ご覧になることができます。(https://www.suplife.or.jp/greeting.html

3、バリアフリーチャレンジ(交付額:10万円)
課題:異なる立場にある人のことを想像することが難しい
方針:「あなたの“当たり前の日常”は他の人にとっては “価値のある未知の世界”」と伝え、異なる立場の他者について想いを理解してもらう
活動:WEBサイトの運営、メルマガの配信
荒川の所感:熱い代表です。いや、もちろん全ての団体さんがそうなのですが、それでも申請書だけで熱さが伝わってくるあたりは現在の活動に込めている想いを感じました。その熱さに触れてみたい方はこちらからメルマガの登録ができます(https://office-shimamoto.com/challenged/

4、ウータン 森と生活を考える会(交付額:10万円)
課題:パームヤシの栽培による熱帯地域の生態系の崩壊
方針:現地の人々にパームヤシ栽培に変わる仕事づくりの支援や日本人と現地の人々をつなぎ、国内での理解を広げる
活動:エコツアー、シンポジウムなど
荒川の所感:歴史ある団体さんです。設立から40年近い時間が経っています。その間、違法材の輸入を阻止するために現地に行って止めに行ったとかいう話もありました。すごい行動力ですね。彼らの発信している情報はこちら(https://morinoaruwakusei.net/?fbclid=IwAR0nrxnzVi2JTaPofZdDVvh5u9ABcBtP8ebqPFBYOFDQ4gqgu7-p-kWUCPs

以上、4つの団体様にみなさまからお預かりした寄付を使って助成を行いました。どうか皆様にご理解いただきたいのは、私たちはただお金を流しているのではないということです。

私たちは今回、ご提出いただいた全ての団体様の事業計画に目を通し、その上で、「改善」を依頼しています。申請書から読み取れる曖昧さに対して、質問を行い、考えを引き出しながらも整理していく時間を意識しました。その結果として以下のような声をいただきました。

団体A
活動のコアになる私の価値軸や情熱は変わっていませんが、申請したことで想いを実現するためにどういうルートを進んでいくのが現実的かという活動の方向性が整理され、再定義できました。

団体B
丁寧なアドバイス・質問ありがとうございます!寄り添ってくださりながらも「どう書くと人に伝わるか?」という目線で色々ご指摘いただき、ありがたいです。

他にも色々な意見をいただいておりますが、団体様の戦略の方向性の修正、特に会計上、持続可能な事業運営になるかをとても真剣に考えました。今後、私たち自身が、審査の価値を高めることで団体様が社会に価値を広げられると思います。(申請いただいた全ての団体様、本当にお疲れ様でした。そしてありがとうございました。)

小山がGiftを終わらせるかどうかギリギリのところで語った「今、寄付をしてくださっている皆さんを裏切るような結果にはしたくない。例え、お金を返したとしても気持ちに応えられていないのであれば、それは裏切っているのと同じ」との想いは今も私の中で強く響いており、みなさまから預かったお金が社会を変える資金になるようにこれからも精進していきたいと思います。

最後になりますが、今回、ご寄付をいただいた皆様、この場を借りて御礼を申し上げます。また、これからGiftと一緒に社会を変えていきたいと共感くださった方は、ぜひ、月に1000円からでもご寄付いただければ幸いです。

このお話をするとよく、「小さなお金だからあまり影響がないのではないか」と受け取られるのですが、私たちは、小さなお金を効果的に使えないような団体にはなりたくはありません。

月1000円を払ってくださる方が100人いて、6ヶ月みんなでお金を貯めることができれば今回と同程度の助成を行うことができます。みなさんあってのGiftです。もしよかったらご支援くだされば幸いです。

とはいえ・・・

私が伝えたいのはお金をくださいということ以上に一緒に社会を変えていきたいという想いです。気持ちを共有くださる方と繋がっていき、社会を変えるムーブメントにしていきたい。これが私の本心です。

また、メルマガでみなさんにお目にかかることもあるかと思います。今後ともGift共々、どうぞよろしくお願いいたします。

最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
荒川隆太朗

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