NPO法人SUPLIFE インタビュー後編  〜エンタメで変える、福祉〜

NPO法人SUPLIFEインタビュー!

前回は、理事長である美保さんからSUPLIFEの成り立ちや活動、エンタメの持つ可能性ついてお話していただき、障がいの有無によって生まれた社会的な分断をどうすれば解消できるか考えて参りました。

後編となる今回は、主にSUPLIFEで事務局を担当されている、スタッフの内山さんにもご参加いただき、活動する上で感じるやりがいやSUPLIFEが目指す未来について、お二人にお話していただきました。

どうぞお楽しみください!

(インタビュアー:人見尚汰)

~大切な「何か」を持ち続けている~

○どんな時にやりがいを感じますか?

美保:知ることの大切さが伝わった時ですね! 先程お話した小学生の女の子のように。

そして、心の交流を感じられた時も嬉しいですね。

私がイベントをスタートした時からずっと一緒に踊ってくれている、ダウン症の子たちのダンスチームがあります。NPOになる前だったんですが、「これからNPO法人にしてもっともっと頑張っていきたい」みたいな話をステージの最後の挨拶させて頂いた時、思わず泣いてしまって。

それをステージ袖から見ていた1人のダウン症の女の子が、「美保さんが泣いている! 何か嫌な事や悲しい事があったのかも知れない。助けてあげたい」と涙ながらにお母さんに訴えてくれていたそうで。

年に一回、一緒に歌ったり踊ったりする時くらいしか会わない私のことを、心から心配してくれる「優しさ」。やりがいもそうですが、子どもたちから幸せや優しさをたくさんもらっている感じですね。

 

――僕自身4年くらい福祉のアルバイトをしていたんですが、その時の利用者さんたちもすごく優しくて、純粋で。逆に、自分はどれだけ汚れているんだろうって思ったり(笑)。

美保私たちがどこかで失くしてしまった「何か」を彼らは持ち続けているんでしょうね。

――見返りを求めていない、というのが感じられますよね。計算された優しさじゃない、と言いますか。

美保:私の娘も、嫌なものは嫌! 好きなものは好き! ってめちゃくちゃハッキリしてるんですけど、そういう偽りのないところに屈託のなさが出るんでしょうね。計算とか駆け引きとか一切なくて。それでいて、そのまま大きくなる人が多いんだと思います。

 

~周りを巻き込み、変えていく~

○2年間の活動を経て感じる変化や成果はありますか?

美保:NPO法人化してから繋がりの幅が広がりましたね。私一人で活動していた時は、外に発信しづらかったんですが、NPO法人化以降はダウン症以外の障がいの方との交流も増えましたし、障がいとは関わりのない方との縁も広がりました。

豊島区へ「インクルーシブ公園(障がいの有無に関わらず、誰もが遊べるよう配慮された公園)が欲しい!」と声を上げた時、たくさんの方が署名に協力してくださったんですが、その内の8割くらいは障がいのある方と関わりのない方だったんですね。署名と共に頂いたメッセージには、「障がいについてもっと知りたいと思っていた」や「一緒に遊びたいと思っていたよ!」という言葉がとても多かったんです。

また、どんな子も共に遊べる公園について区役所の方と一緒に考えていく中で、私なんかより皆さんの方がドンドン意識や姿勢が変わられていったんですよね。最初の頃は「仕方ない」といった後ろ向きな言葉も多かった気がするのですが、インクルーシブ公園開設から1年経った今では「どうやったら障がいのある子たちがもっと遊びやすくなるのか?」「どうしたらみんなでもっと遊べるだろう?」と考えて下さっていて。他にも「ベビーカーや車椅子のままで遊べる砂場は、くぼみを作って、もっと中に入って遊べるようにしよう!」とか、本当に細かいところまで考えて下さっています。

――1年でそんなに変わられたんですね!

美保:スタートはみんな分からなくて手探りでしたし、本当のインクルーシブ公園を作ることは不可能だとも言われています。それでも歩みを止めず、出来るだけインクルーシブへ近づけていく。目標に向かって、皆さん日々前進しておられます。

――周りを巻き込みながら社会を変えていく……。かっこいいですね!

~エンタメで変える、福祉~

○運営状況や収益について教えていただけますか?

美保:なかなか大変ですね、本当に。バディウォークなんかはチャリティですし、企業様からの協賛やクラウドファンディングを主として運営しています。

内山:助成金やイベントの収益もありますが、マンスリーサポーターといった安定した寄付は集まっていないのが現状ですね。もちろん頂けたら大変嬉しいんですが、どちらかと言うと今は収益が発生する事業を模索していまして。将来、若い世代に引き継いでもらうにしてもボランティアではなかなか難しいですし、持続可能な経営を確立したいですね。

――安定した寄付や収益が入るようになった場合、どのように活用していきたいですか?

美保:エンタメを充実させていきたいですね。

見え方一つで全然変わるくらい、印象って大切なんです。場所とか、照明、衣装、生演奏できるかどうか。お金をかければかけるほどできることも増えていくし、こだわっていけたらと思っています。「エンタメでつなぎたい」という思いもありますので。

内山:全部が全部そうじゃないんですが、福祉のイベントって質素になりがちなんですよね。いかにも「福祉」っていう感じが出過ぎてしまう。そうなると、せっかく福祉に興味のない方も巻き込んでいきたいのに、なかなか人が集まって来づらくなっちゃうんです。「福祉のイベントだから行ってみよう」より「エンタメとして楽しそう」くらいまで盛り上げられればいいんですけどね。

美保:イベントって、いつもの生活から抜け出して、非日常を味わうことだとも思うんですね。そのためには開催する側もお金をかけて整えていかないといけないですし、イベントとしてみんなに興味を持ってもらえるくらいでないと「福祉」のハードル自体が下がらないんです。

内山:そういう意味でも、やっぱり協賛金だけを頼りにするのはダメなんです。「今年はたくさん頂いたけど、来年も同じだけもらえるとは限らない。だから少し留保しておこう」こういう考え方になっちゃうと結局節約しないといけなくなりますし、質素になりかねない。寄付とか事業収入とか、安定して入ってくる見込みがあれば先の見通しもつくし、色々挑戦できますね。

 

~違いを楽しめる社会へ~

○最後に、今後の目標や夢を教えてください

美保:「障がいのあるなし」とか「共生社会を!」といった啓発の言葉を使わなくてもいい社会を目指しています。障がいだけでなく、大人も子供も、どんな人でも当たり前にその人らしく生きられる社会。そんな「お互いの違いを楽しめる社会」を実現したいです。それはイコール、隣の人に優しくする。もしかすると、そんな小さな事の積み重ねかもしれませんね。

 

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https://suplife.or.jp/

【NPO法人SUPLIFEさんとのイベント〜Gift as SDGs第2弾】
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Dialogue ver:6月7日(月)20時~22時
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