Giftは創業より「Giftが循環する社会」をvisionに掲げてきました。それは途方もない旅の行方です。寄付を前面に打ち出していますが、私たちは「Gift = 寄付」とは捉えていません。寄付はGiftの全体にとって重要なパートですが、全てではありません。
Giftとは形のあるなしを問わず、必要としているところに見返りを求めず届けることができるもの。
これが私たちのGiftの定義で、自分が持っているものを見返りを求めずに分かち合う態度を含んだ贈与です。重要なことは2つです。一つは自分が何を受け取り、何を持っているかに気づくことです。私たちは生まれた瞬間は何も持っていません。生きていく中で周りの人から多くを受け取り、自分の手元に残ったものが今あなたが分かち合うことができるものです。
もう一つは誰が何を必要としているのか、他者に関心を持つことです。Giftは一人ではできません。受け取る人がいて初めて成立するものです。そして、受け取ってもらえるからこそ、そこに喜びが生まれるのです。私たちはそれぞれが持っているものを他者との関係性の中で、受け取り、分かち合う営みを通して、人から人へ巡っていく「Giftが循環する社会」を思い描いています。
Giftが循環する誰一人取り残さない社会
さて、ここで疑問が浮かびます。
今日、誰がGiftを必要としているでしょうか?
誰かよりもたくさん欲しい。そう思うのは私たちの中にある自然な感情だとも思います。それを否定する必要はありません。しかし、少し想いを馳せた時に命の維持や生活を改善するために手元にある資源を使いたい人がいるかもしれないことにも気づきます。
私たちは法人設立からのこの3年間、多くのNPOと関わってきました。子どもたち、お母さん、家を失った人、障害を抱えている人、寝たきりの人、動物や自然環境など、様々な境遇にあり、苦しい状況にあるにも関わらず、声を上げられず、問題の構造を変えられずにいる方々がたくさんおられることに気づきました。恩送りという言葉があるように、日本には次の世代に贈ろう、残そうという素晴らしい心意気があります。しかし、必要な人々に十分に巡っているわけではありません。私たちGiftの本質的な仕事はこの循環を再設計することです。
SDGsは力強く宣言しています。誰一人取り残さないことを。
私たちGiftも想いは同じです。誰一人取り残さずにGiftが受け取ることができ、また、分かち合っていくことができる持続可能な世界に向かって歩んでいきます。
ここに私たち「認定NPO法人 Gift」としてSDGsを採択することを宣言します。
Our Stance|私たちのスタンス
1、私たちはSDGsに含まれない社会課題とも向き合います。
2、私たちはグローバルに考え、ローカルで活動する等身大の実践を積み上げます。
3、私たちはGiftはゴール17に取り組むことで、SDGs全体にコミットします。
4、私たちはSDGsを「ブーム」ではなく、「ムーブメント」と捉えます。
5、私たちは自らのライフスタイルも大切にし、個人が燃え尽きる計画を肯定しません。
2020,08,09 理事長 小山真由美 副理事長 荒川隆太朗
SDGsとは
砕いて整理すると、持続可能性を奪っている地球規模の課題を世界共通の目標として17個に分類したものがSDGsです。そして、17個それぞれに具体的に達成すべき指標が明記されています。こちらはターゲットと呼ばれ、17個それぞれに付随し、全て合わせると169のターゲットになります。
「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」はこちら
日本の状況
こちらは「SDG Index and Dashboards Report 2019. New York: Bertelsmann Stiftung and Sustainable Development Solutions Network (SDSN)より日本の達成状況を抜粋したものです。2018年時点では4の質の高い教育のみがグリーンの達成となっていましたが、2019年はSDG9の産業と技術革新のインフラ整備で高い評価を得ています。
2018年から指摘されていたジェンダー平等や気候変動への具体的な対策などは相変わらずレッドが続いています。
こちらのWebサイトから本編をダウンロードいただけます。
https://www.sdgindex.org/reports/sustainable-development-report-2019/