Gift設立5周年記念 特別対談前レポート
『今井さんって…どんな人? D×Pって…どんな団体?』
2022年夏、設立から5周年を迎えたNPO法人 Gift。
来たる8/9(火)、5周年を記念した特別対談イベントを行います。今回そのお相手をしてくださるのは、今年で設立10周年を迎えた認定NPO法人 D×Pの代表 今井 紀明さんです!
「D×Pって、なに?」「今井さんって、だれ?」そんな疑問を解消していただくため、D×Pと今井さんについてサクッとまとめた記事をご用意させていただきましたので、ぜひご一読の上、8/9(火)のイベントに備えていただけたらと思います!!
ライター:人見 尚汰
◎今井紀明さんって、どんな人?
→大阪で活動している「認定NPO法人 D×P」の理事長です。
◎「認定NPO法人 D×P」って、何をしてるNPOなの?
→不登校、中退、家庭内不和、経済的困難、いじめ、虐待、進路未定、無業などによって、生きづらさや孤立感を抱く10代の若者が、社会との接点を持ったり、居場所を見つけられるよう様々な形で関わり、サポートをしている団体です。
◎例えばどんな活動をしているの?
→主に以下の4つです。
①『クレッシェンド』
…D×Pのボランティアスタッフが通信制や定時制の高校生と対話(4回)し、関係性を構築していきます。
②『居場所事業』
…食事、飲み物などの配布や季節に合わせた企画を実施するなど、学校内で生徒とスタッフ、生徒同士がつながるきっかけを作ります。
③『仕事体験ツアー』
…「クレッシェンド」「居場所事業」で生徒の希望を聞き、その生徒に合わせた職場見学や体験を行うプロジェクトです。
④『ユキサキチャット』
…不登校や高校中退、進路相談などの様々な困難や悩みに対する相談および対応をLINEで行います。
◎大切にしていることは?
→若者たちが自分の思いや能力、魅力を自由に表現できる環境づくりを心がけています。具体的には「否定をせずに話を聞くこと」「肩書き、年齢に捉われずひとりひとりと向き合う」などを大切にしています。
◎そもそもなんでD×Pを立ち上げたの?
→時は2004年、高校生だった今井さんは、イラクの子どもたちの医療支援のため、当時、紛争地域だったイラクへと渡航。その際、現地の武装勢力に人質として拘束される。解放され帰国を果たすも、「自己責任」の言葉のもと日本社会から大きなバッシングを受けることに。
結果、対人恐怖症となり、およそ2年間家に引きこもる日々を過ごすも、気にかけ続けてくれた高校時代の担任から、のちに進学することとなる大学の願書を手渡される。晴れて大学進学を果たし、そこで出会った友人らの支えもあり、『もう一度社会と繋がりたい』と思うように。
その後偶然、中退・不登校を経験した10代と出会う。親や先生から否定された経験を持つ彼らと、バッシングを受けた自身の経験が重なり、2012年に「NPO法人 D×P」設立へと至る。
◎D×P(今井さん)が目指しているものは?
→ 解決する課題は、「10代の孤立」です。
これまで多くの10代と関わるなかで、国がセーフティネットをつくっていても、たどりつけない、たどりついても利用できない10代の状況を見てきました。
困った時、ネットでつぶやくと相談窓口を教えてくれる人とつながることができる……
学校のなかで、自然と価値観をひろげるような人との出会いが持てる……
人とのつながりで、10代にさまざまな選択肢を与え、新しいセーフティネットをつむぎたい。これらを実現するためには、サポートの情報をより多くの人に届け、孤立する10代の周囲にいる人ひとりひとりが声をかけられる状態をつくることが必要です。そうすることで人とのつながりがセーフティネットとなり、より拡がっていくはずです。
どんな境遇にある若者であっても、自分の未来に希望を持てる。そんな社会をつくっていきます。
-認定NPO法人 D×P 理事長 今井紀明 氏-